「KPI」って、最近よく聞きますよね。Key Performance Indicator、つまり重要業績評価指標のこと。会社やチームの目標達成度合いを測るためのもの、というのは誰もが知っていると思います。でもね、ぶっちゃけ、その数字って本当に会社の状態を表してるのかな?って、私、結構疑問に思ってるんです。
数字は嘘をつかない…?いや、嘘をつくかも!?
KPIって、一見すると客観的な指標に見えますよね。数字で示されるから、なんとなく説得力があるし。でも、数字って、解釈次第でいくらでも「いいように」見せられるんですよ。
例えば、「売上〇〇%アップ!」って聞くと、すごい!って思いますよね。でも、その売上がたまたまキャンペーン期間中だけだったり、大幅な値引きをして無理やり達成した数字だったりしたら?それって、本当に会社の成長を表してるって言えるんでしょうか?
私、以前勤めていた会社で、まさにそういう「偽装KPI」を見たことがあるんです。目標達成のために、ありとあらゆる手段を使って数字を「盛る」。結果、短期的な数字は良くなるんだけど、長期的に見ると、むしろ会社は疲弊していく…そんな状況でした。
「見せかけのKPI」は、一体どうやって作られるのか?
じゃあ、具体的にどんな手口で「見せかけのKPI」は作られるんでしょうか?いくつか例を挙げてみますね。
目標設定の甘さという名の罠
まず、目標設定が甘いケース。最初から達成しやすい目標を設定しておけば、当然、KPIは達成しやすくなりますよね。でも、それって本当に意味があるんでしょうか?目標設定って、本来、ストレッチ目標であるべきだと思うんです。現状維持じゃなくて、ちょっと頑張れば達成できる、くらいの目標じゃないと、成長には繋がらないですよね。
「都合のいい」指標の選定
次に、「都合のいい」指標だけを選んでKPIにするケース。例えば、会員数を増やしたいのに、アクティブユーザー数ではなく、登録者数だけをKPIにする、とか。登録だけして全く利用していないユーザーを含めても、意味がないですよね。本当に重要な指標を見極める目が必要なんです。
データの「加工」という名の誤魔化し
そして、一番タチが悪いのが、データの「加工」。例えば、顧客満足度調査の結果を、都合の悪い回答を除外して集計したり、競合他社のデータを意図的に歪めて比較したり…。もはや詐欺に近い行為ですよね。
「偽装KPI」がもたらす悲劇
こういう「偽装KPI」が横行すると、一体何が起こるのでしょうか?
現場の疲弊とモチベーション低下
まず、現場が疲弊します。目標達成のために、無理な残業をしたり、顧客を騙すような行為をしたり…そんな状況が続けば、当然、社員のモチベーションは低下しますよね。
経営判断の誤りという名の自殺行為
そして、経営判断を誤ります。「偽装KPI」を見て、会社は順調だと思い込んでしまうと、本来必要な改革を怠ってしまう可能性があります。これは、会社にとって致命的なダメージになりかねません。
私、友人の会社で、まさにこのパターンに陥ったところを見たことがあります。表面的な数字だけを見て、経営陣が慢心してしまい、結果、市場の変化に対応できずに倒産…本当に悲しい出来事でした。
じゃあ、どうすればいいの?「本物」のKPIを見抜くために
では、どうすれば「偽装KPI」を見抜き、「本物」のKPIを設定できるのでしょうか?私なりにいくつか提案があります。
「なぜ?」を5回繰り返す
まず、KPIを設定する際に、「なぜ?」を5回繰り返すこと。表面的な数字だけを見て判断するのではなく、その数字の背景にある本質的な要因を探り当てる必要があります。
多角的な視点を持つ
そして、多角的な視点を持つこと。一つの指標だけでなく、複数の指標を組み合わせて、全体像を把握するように努めましょう。
透明性の確保
最後に、透明性を確保すること。KPIの算出方法やデータの出所を明確にし、誰でも検証できるようにすることで、「偽装」を防ぐことができます。
まとめ:数字に踊らされるな!
KPIは、あくまで目標達成のための手段であって、目的ではありません。数字に踊らされることなく、本質を見抜く目を養うことが、ビジネスパーソンにとって最も重要なスキルだと思います。
皆さんも、日々の業務の中で、KPIと向き合う際には、ぜひ一度立ち止まって、「この数字、本当に正しいのかな?」と自問自答してみてください。きっと、新たな発見があるはずです。
私も、これからも、数字に惑わされることなく、本質を見極めて、仕事に取り組んでいきたいと思います。一緒に頑張りましょう!